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企業型確定拠出年金(DC)を運用する際に、確認しておきたい3つのこと
企業が掛金を年金口座に積み立てしてくれる「企業型確定拠出年金(DC)」。運用は従業員にゆだねられ、その成績によって将来受け取れる退職金や年金は変わります。
今回は、自身で運用するにあたって、最低限確認しておきたいポイントをまとめてみました。
「元本確保型」or「元本変動型」?
確定拠出年金の運用商品には、「元本確保型」と「元本変動型」の2種類が用意されています。
「元本確保型」には、定期預金や保険が含まれます。元本割れのリスクが少ない一方で、低金利ゆえに資産を大きく増やせないデメリットがあります。
「元本変動型」には、投資信託が挙げられます。元本は保証されませんが、資産を大きく増やせる可能性があります。
日本のDC加入者は、元本確保型の商品で運用する割合が高く、運用資産全体の実に55.2%を占めています。(企業年金連合会「2016年度決算確定拠出年金実態調査結果」)しかし、将来のインフレリスクへの対応を考えると、元本変動型での運用も検討したほうがよいかもしれません。
自身の掛金と上限額との差は?「マッチング拠出」制度はある?
制度上、掛金の上限額は以下のとおり定められており、この額を超えて掛金を出すことは認められていません。
他の企業年金がない場合 月額55,000円
他の企業年金がある場合 月額27,500円
※他の企業年金:厚生年金基金、確定給付企業年金など
掛金が上限に達しておらず「もっと掛金を増やして運用がしたい」という人向けに、「マッチング拠出」制度を導入している企業もあります。
マッチング拠出は、企業型確定拠出年金(DC)において、企業が拠出する掛金に従業員自身が上乗せするというものです。ただし、
(1)従業員が拠出する掛金の金額が、企業が拠出する掛金の金額を超えないこと
(2)企業が拠出する掛金と、従業員が拠出する掛金の合計額が、掛金の拠出限度額を超えないこと
というルールが定められています。
興味のある人は、まず会社にマッチング拠出制度があるか、確認してみてはいかがでしょう。
「想定利回り」は何%?
会社ごとに設定されている「想定利回り」も確認しておきたいポイントです。想定利回りによって掛金水準が変わってくるからです。
例えば、定年(60歳)の退職一時金が2,000万円で、DCに回す資金が800万円、勤続年数が40年だった場合、40年積立した結果が800万円になるように、逆算して、毎月の掛金を設定します。そこに、想定利回りが加わることによって、掛金が変わります。
(下の表は、掛金が40年間一律であると仮定)
ここで注意したいのは、実際の運用利回りが、会社が設定した想定利回りを下回ってしまった場合、受取額が減り、損をしてしまうということです。
マイナスにさせないためには、自らが運用している商品や構成を
・配分変更(購入する運用商品の種類や割合を新規に変更)
・スイッチング(これまで積み立ててきた資産の商品構成などを変更)
・リバランス(資産配分の割合を調整)
などの方法で見直しながら、想定利回り以上の水準を目指すことが重要です。
「掛金は会社が出してくれるから」と安心して放置していると、知らぬ間に思わぬ損失が出ているかもしれません!
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2019年02月13日
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