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不動産所有者、必読!人生100年時代の資金確保法「リバースモーゲージ」と「リースバック」とは
自宅など所有する不動産を活用して、生活資金が確保できる仕組み「リバースモーゲージ」と「リースバック」。人生100年時代における“老後に向けた資金調達法”として、近年注目を集めています。対象が自宅の場合、契約後も引き続き住み続けられるのが共通する大きなメリットとされています。
今回は「リバースモーゲージ」「リースバック」の仕組みやメリット、デメリットについてご紹介します。
自宅を担保にして金融機関から融資を受ける「リバースモーゲージ」
一つの不動産に極度額を決め、その範囲内であれば自由にお金を貸すという「根抵当権」を設定し、所有する自宅を担保にして金融機関から融資を受ける。生存中は利息だけを返済する――それがリバースモーゲージの仕組みです。契約者が死亡した後は、その自宅を売却して元本の返済に充てることができます。
対象物件
自宅(「マンションは不可」という商品もある)
物件の所有権
契約者本人
資金の用途
投資や事業資金など、生活に関わる費用以外には利用できない。
年齢制限
「65歳以上」などと下限を設けていることが多い。
課税について
物件を所有しているため、固定資産税の支払いは発生する。「リバースモーゲージ」はローンを分割して受け取る仕組みであるため、所得税・住民税の課税はない。
契約終了後は?
契約者の死亡後、売却して元本の返済に充てることができる。その際、融資残高を超える自宅の資産価値に関しては、相続も発生する。
利用する際の留意点
主に3つの点に留意したい。
(1)担保物件の価値下落
根抵当権の極度額よりも、自宅の担保評価が下がった場合、借入先からその差額を一定期限内に一括返済するよう求められることも。
(2)推定相続人の理解
契約者死亡後のローン残高について、その完済方法が相続人に委ねられることをあらかじめ伝えておきたい。
(3)契約者の長寿リスク
長生きすることにより、毎年受け取っている借入額が極度額を超えることになれば、そこで融資は停止され、資金が途絶えてしまう。
所有不動産の“売却と賃貸借”によって資金を得る「リースバック」
自宅や事業用不動産を買い取ってもらい、不動産会社や金融機関などの買い手とリース契約を締結。賃貸料を支払いながら、そのまま不動産を利用できる仕組みです。
対象物件
制限なし
物件の所有権
売却先の企業
資金の用途
制限なし
年齢制限
なし
課税について
所有権がないため、固定資産税はない。不動産を売却した際の「売却益」に対して譲渡所得税が課せられる。
契約終了後は?
売却した不動産の買い戻しが可能。
利用する際の留意点
契約期間内は、賃料を払い続けなければならないので、賃貸借期間が長期化すると、売却で得た資金よりも多く賃料を支払い場合がある。
「リバースモーゲージ」「リースバック」はどんな時に活用するのがいい?
この2つの大きな違いは、利用する際、年齢や対象物件に制限を設けているかどうか。それらを踏まえた上での活用例を挙げてみます。
「リバースモーゲージ」活用例
・自宅のリフォームや介護施設への入所のため、まとまった資金を用意する。
・年金だけでは生活費が不足するため、生活資金に充てる。
「リースバック」活用例
・生活資金に充てる。
・子どもがおらず、財産を残す必要がないため、生前に不動産を現金化しておく。
・事業用の資金を捻出する。
・近い将来に収入の目途が立っているため、買い戻しを視野に入れて利用する。
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このように、資金確保にはさまざまな手段があります。それぞれのメリット・デメリットを把握しつつ「自分に適しているものはどれか」を見極める視点を養うこと、相談できる専門家を探すことが、リタイア後の生活を支えるカギとなりそうです。
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2019年09月25日
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