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知っておきたい!「海外転勤」で日本を不在にするときの納税方法
一昔前は商社や銀行、大手メーカーなど、一部の業種や職種のみのイメージがあった海外赴任。
現在では、経済のボーダレス化に伴って海外勤務者も増え、決してめずらしいことではなくなりました。
かくゆう私・ベリ子もオランダ・中国を渡り歩いた元・駐妻(ちゅうづま)です。
しかし、夫の場合は、「青天の霹靂」だったようでした。海外転勤が決まってうちの夫が考えたことを思いついた順で聞いてみると……。
1. 家族のこと(妻が帯同するかどうか)
2. 持ち家をどうするか(人に貸すかどうか)
3. 赴任先の住まいについて
4. 赴任先の環境について
5. 渡航日をいつにするか
……そして、最後の最後で考えが及んだのが、「日本での納税」だったようです。
日本を不在にするけれど、所得税や住民税など納税の義務はあるのか。
夫は会社からたまたま渡航日を年末年始と指示されていたため、12月30日に決めました。
住民税はその年の1月1日に住所を有すると、納税義務が発生してしまうからです。
つまり、二重課税になってしまう恐れがあったのです。知らなかったら、損していたことの一例です。
こちらをふまえて、今回は、海外転勤開始~本帰国までのそれぞれのタイミングにおける、所得税の納税方法について、
A:確定申告不要のサラリーマン
B:不動産所得(国内物件)があり、確定申告が必要なサラリーマン
の2パターンを比較してご紹介したいと思います!
(1)海外転勤開始時
A:確定申告不要のサラリーマン
原則として、出国日までの分の給与について、年末調整される。
B:不動産所得(国内物件)があり、確定申告が必要なサラリーマン
原則として、下記についての確定申告が必要になる。
・出国日までのすべての所得について(出国日までに)
・出国日以降の不動産所得について(翌年2月16日~3月15日までの間に)
※ただし、出国日までに「所得税の納税管理人の届出書」を提出し、納税管理人を選任し
た場合は、すべての件においてその人を通じて翌年2月16日~3月15日までに確定
申告を行う。
(2)海外勤務中
A:確定申告不要のサラリーマン
海外勤務中の給与は、国内源泉所得にはならない。海外転勤先の居住地国にて、法令
に準じ課税される。
B:不動産所得(国内物件)があり、確定申告が必要なサラリーマン
不動産所得(国内源泉所得)について、翌年の2月16日から3月15日までの間に、納
税管理人を通じて確定申告を行う。
※本人(非居住者)が確定申告を行う場合、所得控除に一部制約がある
(2)本帰国後
A:確定申告不要のサラリーマン
帰国後の勤務に払われる給与について課税され、年末までの給与が年末調整される。
B:不動産所得(国内物件)があり、確定申告が必要なサラリーマン
帰国後のすべての所得および、その年の非居住者であった期間の不動産所得について
翌年の2月16日から3月15日までの間に確定申告を行う。
基本的に所得税は、その所得が生じた国で納税を行いますが、
日本で生じた所得については納税管理人を選任することで自身が帰国せずに確定申告することができる、ということですね。
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2017年10月25日
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