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「標準生命表」が11年ぶりに改定 生命保険料への影響は?
今年4月、生命保険料率を計算するためのベースとなる「標準生命表」が11年ぶりに改定されました。これにより、定期保険や終身保険などの商品の保険料が値下がり傾向にあります。
そもそも生命保険料とは、どのように算出されるのでしょうか? その仕組みについて調べてみました。
「標準生命表」とは?
男女別・年齢別の死亡率や平均余命をまとめたものです。生命保険会社各社は、この標準生命表をベースに、保険料を算定していきます。
「標準生命表」を作成している公益社団法人日本アクチュアリー のホームページから数値を抜粋し、前回の2007年と2018年の死亡率を比較してみると、
「標準生命表(死亡保険用)」1000人当たりの死亡者数
どの年齢においても、11年前より死亡率が下がっているのが分かります。
死亡する人が減る=保険会社が死亡保険金を支払う額が減るため、生命保険料の値下げを検討する保険会社が増加する、ということになります。
この改定により、保険料が引き上げられた保険もあります。「医療保険」と「年金保険」です。死亡率低下によって生存している人が増えると給付金総額が増えるためです。
生命保険料算出の基本ルール
生命保険料は「大数の法則」と「収支相等の原則」に基づいて算出されます。
■「大数の法則」とは
サイコロを振って1の目の出る確率は、振る回数を増やせば増やすほど6分の1に近づいていきます。同様に、個人にとっては偶発的な事故であっても、大量に観察することによってその発生率を全体として予測できることをいいます。
■「収支相等の原則」とは
契約者が支出する保険料の総額が,事故発生によって1件ごとに支払われる保険金の総額と等しくなるように計算されることをいい、計算式は
保険金×死亡者数=保険料×契約者数
となります。
保険料の内訳
保険料は大きく分けると「純保険料」と「付加保険料」から成り立っています。
■「純保険料」とは
加入者に支払う保険金にあてられるもの。死亡保険の場合は、標準生命表を用いて算定した予定死亡率と予定利率を基に計算します。
■「付加保険料」とは
代理店手数料や広告費、人件費などの社費など保険会社の事業運営に必要な経費にあてられるものです。この割合を予定事業費率といいます。
「生命表」は全部で3つある
現在、公表されている「生命表」には以下の3種類があります。
・厚生労働省「簡易生命表」・・・人口推計や人口動態統計を基に毎年公表
・厚生労働省「完全生命表」・・・国勢調査や人口動態統計を基に5年に1度公表
・日本アクチュアリー会「標準生命表」・・・生命保険会社のデータや完全生命表を基に作成
完全生命表を基に作成された「標準生命表」は一番緻密な数値といえます。
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いかがでしたか?
これまで、大枠の保険料しか見ていなかった人も多いのではないでしょうか。
この機会に保険の見直しをしてみてはいかがでしょう?
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2018年10月30日
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