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相続対策にもなる?!「ラップ口座」活用とその留意点
投資家が金融機関と投資一任契約を結び、資産運用全般を任せるのが「ラップ口座」。
2018年12月5日付の日本経済新聞によると、9月末時点の契約残高は8兆7469億円、件数は80万件を超えるなど増加の一途を遂げています。
今回はラップ口座についてご紹介します。
ラップ口座は2種類に分けられる
ラップ口座は「ファンドラップ」と「SMA(Separately Managed Account)」の2種類があります。
ファンドラップとは
「ファンド(fund)」は投資信託、「ラップ(wrap)」は、包むという意味。投資信託だけで運用を行なう口座・サービスを「ファンドラップ」といいます。ファンドラップは、複数の投資信託を組み合わせて運用されます。1,000円単位、1万円単位など少額で始められるタイプがあるのが特徴です。日本投資顧問業協会の調査によると、運用されているラップ口座の9割以上がこのファンドラップです。
SMAとは
「SMA(Separately Managed Account)」とは「別々に管理された口座」の意味。投資信託のみならず、債券や株式などに直接投資をすることができます。ただし、最低投資金額は数千万~1億円規模。富裕層向けのサービスといえます。
目的・予算に応じて多様化するラップ口座
各金融機関では、顧客ニーズに応えるため、運用対象ファンドの拡大や投資顧問報酬の引き下げ、最低投資金額の少額化など、商品の多様化につとめています。主な例を紹介します。
少額・低コスト型
近年話題になったのは、1,000円から始められる少額・低コストのタイプです。AI(人工知能)を活用した資産運用ツール「ロボ・アドバイザー」を使い、投資対象をETF(上場投資信託)にしています。その他、月1万円から始められるタイプも登場しています。
資産承継型
相続機能のついたラップ口座も登場しています。相続発生時の受取人を指定できるほか、ファンドラップについては現金化できるタイプも。現金化することによって、分割がしやすくなり、相続トラブルを防ぐ狙いがあります。
ラップ口座を利用する際は「手数料」に注意
ラップ口座の契約件数や金額が増加傾向にある背景には、最低投資金額の少額化やゼロ金利対策などが影響していると言われています。しかし一番のメリットは投資商品の選択や売買の判断、定期的な見直しを「プロにお任せできる」点でしょう。特に初心者にとっては投資デビューがしやすい商品です。
一方で注意したいのは、金融機関に支払う手数料(コスト)です。
大手金融機関でファンドラップを利用した場合、年率1~3%の手数料がかかるといわれています。(※金融機関によって異なる)
手数料の体系は、
・固定報酬型・・・ファンドラップ手数料・投資顧問報酬
・成功報酬型・・・ファンドラップ手数料・投資顧問報酬に加え、成果報酬として運用成果額の10.8%が発生するのが主流
・上記2つをミックスさせたもの
に分かれています。
ラップ口座を利用する際には、サービス内容の理解に加え、商品性やリスク、手数料をあらかじめ整理してからのぞむことをおすすめします。
当社では、不動産投資を中心とした総合的な資産運用・相続対策のサポートサービスをしております。ご質問やご相談などありましたらどうぞお気軽にお問い合わせください。
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2019年01月16日
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